離婚

内縁の妻(または夫)による財産分与請求

内縁関係の妻(または夫)は、内縁を解消した場合には、通常の夫婦が離婚した場合と同じように、内縁の配偶者に対して、財産分与を請求することができます。
しかし、内縁関係の妻(または夫)には、配偶者としての相続権はありません(相続人ではありません)。
これを前提に、裁判となった事例があります。

①内縁関係解消「後」の死亡
内縁関係を解消後、内縁の妻が裁判所に対して財産分与請求の調停申立をした後で、内縁の夫が死亡したらどうなるでしょうか。

内縁の夫が負っている財産分与債務が、内縁の夫の相続人に相続されます。そのため、内縁の妻は、内縁の夫の相続人に対して、財産分与請求権を行使できます(大阪高裁平成23年11月15日決定)。

②内縁関係解消「前」の死亡
内縁関係を解消する前に、内縁の夫が死亡した場合、内縁の妻は、内縁の夫の相続人に対して、財産分与の請求ができるでしょうか。

内縁の妻は、内縁の夫の相続人に対して、財産分与の請求はできません(最高裁平成12年3月10日決定)。

内縁の夫の死亡が、内縁解消の前か後かで、大きく結論が異なるんですね。
こんなことなら、内縁の夫が危篤状態になったら、内縁の妻としては、内縁を解消したとして財産分与請求の調停を申し立てた方が良いよね、という声もあります。
しかし、それよりも、内縁の夫にきちんと遺言を残してもらう方が良いですよね。


この記事を書いたのは:旭合同法律事務所(名古屋)

愛知県名古屋市にある法律事務所です。

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