亡父母が埋葬されている寺院から、急に10年分の請求書が届いた

この記事を書いたのは:旭合同法律事務所(名古屋)

亡父母が埋葬されている寺院から、急に10年分の墓地管理料の請求書が届きました。時効はあるんですか、という相談がありました。

墓地管理料は5年間で消滅時効が完成すると考えられます(民法169条)。そのため、少なくとも5年分は管理料を支払う必要があります。また、催告があっても6か月しか消滅時効を中断しません(民法153条)。

では、市営の墓園などではどうかというと、市営墓園の管理費は、非強制徴収公債権でありこれも時効が5年間となっています(地方自治法236条1項)。非強制徴収公債権とは、地方税のような滞納処分ができず、債権回収のためには民事裁判をしないといけない公債権のことです。ただし、公債権は督促(地方自治法231条の3第1項)によって消滅時効が中断するので注意が必要です(地方自治法236条4項)。


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旭合同法律事務所(名古屋)