自転車事故の時には傷病手当金の申請を考えて
この記事を書いたのは:旭合同法律事務所(名古屋)
先日、自転車同士での事故について相談を受けましたが、相談者(被害者)は、足首を複雑骨折するなどして入院が長引きそうでした。
加害者の方は母子家庭の未成年だそうで、誠意ある対応はあるものの、自転車事故の賠償保険は加入されておらず、賠償能力もなさそうでした。
相談者は事故によってしばらく仕事もできず収入がなくなるので、困っているとのことでした。
こういう場合、仕事中の事故でしたら労災が使えますが、相談の事案では仕事中の事故ではありませんでした。
そこで、私は、治療費については勤務先で加入している社会保険を使用し、かつ、収入の喪失については傷病手当金を申請するようにアドバイスしました。
事故の時に、社会保険による治療や傷病手当金を申請できることをご存じない方が多いですね。
後日、社会保険による治療や傷病手当金の受給が出来る見込みとなりました、ありがとうございました、との電話をいただきました。
傷病手当金は、社会保険にはありますが、国民健康保険にはないという自治体がほとんどです(というよりも傷病手当金を支給している自治体を私は知りません)。こういうときは、社会保険のありがたさが感じられます。
ちなみに、弁護士のほとんどは国民健康保険です。そのため、弁護士の多くは病気や怪我をしたときに備えて所得補償保険に入っています。
この記事を書いたのは:
旭合同法律事務所(名古屋)