勾留の執行停止

この記事を書いたのは:旭合同法律事務所(名古屋)

Q 息子が大学入試を目前にして逮捕されてしまいました。48時間以内に勾留されると保釈の申請が認められるのですか?
A 日本では保釈は起訴後の勾留についてのみ認められ、起訴前には保釈は認められていません。
Q 入試をあきらめないといけませんか?
A 勾留の決定に対し不服を申し立てる方法はありますが、勾留の要件を満たしていればなかなか認められません。
しかし、入試の時間だけ勾留の執行を停止して試験を受けられるようにすることを求めることはできます。勾留の執行停止といい、裁判所が適当と認めるときに執行停止の決定ができるとされており、弁護人としてはその職権発動を促すという権利しかないことになっていますが、大学入試はお子さんの将来を左右しますので、認められる可能性があります。
Q 可能性があるかぎりやってあげたいのですが。
A 高校3年生の期末試験直前に逮捕され、推薦で大学入学が決まっているが期末試験を受けないと卒業資格が取得できないという事案で、学校とも協力し、期末試験の時間だけ勾留の執行停止の決定をとったことがあります。
ただ、期末試験の4日間、毎日、私が勾留場所から学校まで少年を送り届けることが条件とされましたので、私は毎日朝警察署へ行って少年を預かり、学校まで連れて行き、学校周辺で待機して、他の生徒が教室に入ったことを確認して目立たぬよう学校へ行って先生に少年を受け渡すということをしたことがあります。
あきらめずにやってみましょう。

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旭合同法律事務所(名古屋)