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裁判員制度

Q 裁判員制度ってどういうものなの?
A 裁判員制度というのは、刑事裁判に、国民の中から無作為に選ばれた裁判員が参加する制度だよ。具体的には、刑事裁判の審理に出席して証拠を見聞きして、裁判官と一緒に議論して、被告人が有罪か無罪か、また、どのような刑を科するかを決めるんだ。
Q 何か難しそうだなあ。僕みたいな一般人でも大丈夫なの?
A 大丈夫!そもそも裁判員制度は、法律の専門家でない人たちが、それぞれの知識経験を生かしつつ裁判官と一緒に考え判断することによって、より国民の理解しやすい裁判を実現できるとの考えのもとに提案されたんだ。それにより、国民にとって裁判が身近になり、国民の裁判に対する理解と信頼が深まることが期待されている。君のような法律の専門家でない人たちの感覚こそが大事なんだよ。
Q そうなんだね。安心したよ。でも、今までの裁判には何か問題があったの?
A 今までの裁判は、弁護士・検察官・裁判官という法律の専門家が中心となって行われてきた結果、丁寧で慎重な検討がされ、またその結果詳しい判決が書かれることによって高い評価を受けてきたんだ。でもその反面、裁判が国民にとって理解しにくいものであったり、一部だけど裁判が長期間に及ぶ事件もあって、国民にとって刑事裁判は遠いものという印象を与えてきた面もあったんだ。
Q そうなんだ。じゃあ、専門家と一般の人が協力しあって、よりよい刑事裁判が実現されるといいなあ。ところで、裁判員制度はいつから始まったの?
A 裁判員制度は、平成21年5月21日以降に起訴された事件が裁判員裁判の対象になるから、裁判員裁判がはじまってもう3年近く経ったね。
Q そっかあ。確かに裁判員裁判の報道もよく目にするね。僕としては、できれば重い事件には関わりたくないな。
A いやいや、そういうわけにはいかないよ。裁判員制度の対象事件は、殺人罪、強盗致死傷罪、傷害致死罪のような重大事件ばかりだよ。例えば人の物を盗んだという窃盗罪の裁判には参加しないことになるね。
Q 知らなかったなあ。でも、そんな重大事件に関わるとなると、僕も真剣に参加しないといけないね。当然僕も選ばれる可能性はあるんでしょ?
A そうだよ。細かい裁判員の選ばれ方は省略するけど、基本的には、20歳以上の人であれば誰でも裁判員になる可能性はあるよ。
Q そういえば、僕のおばあちゃんは80歳なんだけど、この歳で裁判所に行くのは大変だって言ってたけど。
A 80歳なら無理に裁判員にならなくてもいいんだよ。70歳以上の人は辞退できることになっているんだ。他にも裁判員になれない人や辞退できる人については法律に細かく規定されているよ。
Q 普通の会社員だとどうなのかな?仕事が忙しい人もいると思うんだけど。
A そうだね。ただ、一般論としていえば、仕事が忙しいというだけでは辞退はできないことになるね。辞退できるかどうかは、その人以外でもその仕事をこなすことができるのか否か、裁判が終った後にはその仕事をすることができないのか否か、その仕事をしない場合に会社にどの程度の影響がでるのか、などを考慮して決められることになると思うよ。
Q でも、仕事を休むことになると、会社をくびになったりしないか心配な人もいるんじゃない?
A 裁判員になったことを理由に必要な休みをとることは法律で認められているし、裁判員として仕事を休んだことを理由に解雇などの不利益な扱いをすることも法律で禁止されている。だから、それは心配しなくてもいいよ。
Q くびになるような心配はないんだね。日当ももらえるって聞いたけど本当なの?
A 本当だよ。旅費はもちろん、裁判員候補者として裁判所に行った場合には1日8000円以内で、選ばれて裁判員になった場合には、1日1万円以内で日当がもらえることになっているよ。
Q ところで、もし裁判所から裁判員候補者として呼び出しを受けたにもかかわらず裁判所に行かなかった場合、罰せられるの?
A 正当な理由もなく裁判所に行かない場合には、10万円以下の過料に処せられることもあるよ。
Q じゃあ、裁判員候補の通知が来ても無視をしておくわけにはいかないね(笑)。
A そうだよ。だけど、実際のところ裁判所は柔軟に辞退を認めているみたいだね。

裁判員裁判も様々問題点も指摘されているし、実際反対している人もいる。でも、よりよい制度になっていけばいいね。


この記事を書いたのは:旭合同法律事務所(名古屋)

愛知県名古屋市にある法律事務所です。

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