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置き忘れたタオル

昭和58年に病院で胃の切除手術を受けた患者が、平成20年に別の病院で脾臓摘出手術を受けたところ、前の手術のときに置き忘れたタオル(36㎝×25㎝)が脾臓に癒着していることが判明した。患者が前の病院に対し損害賠償を請求した。

問題は25年の経過により、患者の賠償請求権が時効により消滅したかどうかですが、裁判所は、
①不法行為に基づく賠償請求権は20年の除斥期間の経過により消滅したとしつつ、
②債務不履行に基づく損害賠償請求権については、この請求権の消滅時効は権利を行使できる時から進行するから(民法166条1項)、患者は平成20年に残置タオルを知ったのでそのときから消滅時効が進行するので、未だ消滅時効は完成していない、
としました。

そして、最終的に、裁判所は、病院に対して、1102万円の賠償を命じました。
@東京地裁平成24年5月9日判決(判時2158号80頁)


この記事を書いたのは:旭合同法律事務所(名古屋)

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