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捨て猫だまし事件のてんまつ

インターネットを通じて、ボランティアで捨て猫の飼い主を探す活動をしている人たちから、大阪の男性が、「終生飼育する。」と約束する書面を書いた上で、猫を1匹ずつ合計5匹を譲り受けて引き取りました。

ところが、5匹の猫はいずれも男性の手元に飼育されておらず、その行方が分からなくなっていました。

ボランティアの5人は、猫の幸せを願う気持ちを踏みにじられた、として男性を相手に猫の返還と、慰謝料など約660万円の損害賠償を求める訴訟を起こしました。

訴えられた男性は、「猫は逃げた。」と述べ、裁判では、だます気持ちがなかったことや猫がいなくなったのは、自分の責任ではないことを主張していました。

1月17日、大阪地方裁判所は、複数の猫を続けて引き取ったのは不自然で、あえて逃がしたか、何らかの処分をした。」として、猫をだまし取ったことを認定した上、男性に合わせて約60万円の支払いを命じる判決を言い渡しました。

猫の返還に関して裁判所は、猫の特定が困難であるとの理由で、原告の請求を棄却しています。

捨て猫だまし取り事件で控訴審判決

6月27日、大阪高裁で控訴審判決がありました。

大阪高裁は、「猫は逃げた。自分の責任ではない。」という男性の主張を斥ける地裁の判断を維持した上で、「5人は男性に猫を委ねたことを深く後悔し、現在も消息や境遇を案じており、精神的苦痛は大きい」との判断を示し、男性に約60万円の支払いを命じた一審判決を変更し、約120万円を支払えと命じました。

なお、猫の返還請求の点は一審判決と同じく、猫の特定が難しいとして認めませんでした。


この記事を書いたのは:旭合同法律事務所(名古屋)

愛知県名古屋市にある法律事務所です。

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