事業承継の準備は大丈夫でしょうか
この記事を書いたのは:戸田裕三
親族への事業承継は準備期間を含めると5年~10年程度前から着手する必要があるとのことです。製造現場や営業現場・人事や経営等をそれぞれ時間をかけて経験していく必要があるからです。
中小企業の経営者の引退年齢が平均70歳が多いと言われていますので経営者が60歳を超えるころには将来の事業承継の方針を真剣に考える必要があるようです。
仮に親族に事業承継をする予定が無い場合には、親族外に会社を譲渡することになりますが、第三者から有利な譲渡条件の提示を得ようと考えますと時間をかけて会社の価値を高めるなどの準備をしておくと良いようです。
どちらにしましても事業承継を考えるには早い方が良いようです。なお事業承継を受ける方としては50歳になる前に事業承継を受けたいと考える方が多いようです。50歳を超えてから承継を受けても第一線で活躍できる期間が短いからと思われます。また承継後に新経営者が新たな分野にチャレンジを進めることも多く、それにより企業が大きく飛躍するケースも多く、事業承継が会社の拡大の転機になることも多いようです。
なお親族内での事業の承継に関しては前経営者と新経営者との間で経営ノウハウの他に経営理念の引継ぎや会社の強みがどこに存在するのかという認識の共有を行う時間や機会も必要ですし、経営者の個人的能力やノウハウなどの目に見えない資産の引き継ぎも重要とのことですのでじっくり時間をかけるためにも承継の時間が必要と思われます。
また仕入れ先や販売先の企業においても事業承継が円滑になされないと仕入れ先や販売先が廃業して自社の事業継続が困難になることもありますので仕入れ先等の事業承継に関しても注意が必要なようです。