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特別養子縁組と父母の同意

私達夫婦は、医師から子供を授かるのは難しいと言われており、そのため、特別養子縁組を希望して里親の登録をしました。

平成25年、女子中学生が望まない妊娠をして中絶も出来ず、今後、育てることもできないとのことで、私達夫婦に特別養子縁組を前提とした里親委託の話が舞い込んできました。

女子中学生の実母が出産した後、私達が名前を命名して、実母はそれに基づいて出生届を出してくれました。

出生直後から、私達夫婦がその子供を我が子のように育ててきました。
そして、6か月が経過したので、家庭裁判所へ特別養子縁組の申立をしました。

すると、実母は、家庭裁判所において、突然、特別養子縁組の同意を撤回する、と述べてきました(実父は誰なのか不明)。

民法817条の6は、特別養子縁組の成立には父母の同意が必要であるが、養子となる者の利益を著しく害する事由があれば不要となるとある。

一審は、実母の同意がないとの理由で特別養子縁組が却下となりましたが、二審は次のように述べて特別養子縁組を認めてくれました。

実母は、学校生活が乱れており年相応の自己統制力も乏しく、子供を適切に監護するのは困難といえ、子供を現在の安定した環境から引き離して、児童養護施設等を経て実母へ子供を引き渡すことは、そのこと自体が子供の福祉にとって重大な影響を及ぼす上、実母が子供との円満な親子関係を築くのは困難である。

子供を実母の監護のもとにおくことは、子供の福祉の観点から著しく不当であり、その健全な成長の著しい妨げとなる。
よって、実母の同意がなくても特別養子縁組の成立を認めるべきである。

@名古屋高裁平成27年2月27日決定(未公刊)


この記事を書いたのは:旭合同法律事務所(名古屋)

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