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林間学舎における児童の転落事故

平成22年7月、市立小学校が実施した林間学舎に小学5年生の生徒達が参加しました。この林間学舎では、小学校の教員が引率して、2泊3日の予定で民宿に宿泊することになっていました。

この民宿の2階の部屋で事故が発生しました。

夕食前の休憩時間ころ、女子児童が友人達とともに、教員が在室していない民宿2階の部屋で遊んでいました。

女子児童は、室内の出窓のカウンター部分に上り、更に後ろにもたれようとして、出窓の窓ガラス側に上半身を傾けたところ、窓ガラスが開いていたため、そのまま出窓から外の地面に転落し、怪我をしてしまったのです。

その後、この女子児童の両親が、市に対して、賠償を求めて裁判所へ提訴するという事態に発展しました。

裁判所は、この女子児童が小学5年生という未熟な子供であること、出窓のカウンターが奥行き39㎝もありその上に乗ったりできるような構造であったこと、児童が環境の変化により羽目を外してカウンターに上ることが予見できること、教員は網戸のない出窓のガラス窓が開いていたのを確認しながら児童らに窓を閉めるように指示していなかったこと、教員らには、カウンターに上がると誤って転落してしまう危険性について児童らに十分に指導した上で、ガラス窓を開放しないように指示したり、カウンター部分に上がらないように注意を喚起する義務があったのに、それを怠った過失があるとしました。

もっとも、児童にもその年齢を考慮しても4割の過失があるとしました。

そして、最終的に、裁判所は、市に対し、治療費など約32万円の賠償を命じました。なお、幸い、怪我をした児童には後遺症はなかったようです。

@大阪地裁平成24年11月7日判決(判時第2174号86頁)


この記事を書いたのは:旭合同法律事務所(名古屋)

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