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代車が盗難されたたら賠償責任を負うか

代車の盗難(とある法律相談)

自動車修理工場に自動車を修理に出したとき、「代車」を借りました。

しかし、その代車が盗難にあいました。代車を借りていた人は損害を賠償する義務があるか?

事案としては、借主は自宅前の駐車場に駐車していた、駐車場は公道に面していて容易に公道に出入りできる、サイドブレーキをかけキーを抜き窓を閉めドアをロックしていた、代車にはシートはかけていなかった、公道への出入口部分には障害物は置いていなかった、代車にはハンドルロック機能があった、というもの。キーは盗難にあっていない。

裁判例の結論は分かれています。

どこまでのことを借主に要求するかの判断が分かれています。
個人的には、賠償責任なし、の裁判例が妥当のように感じています。
東京高裁の判決は、最高裁への上告が受理されているので、最高裁も賠償責任なし、という考えではないかと推測しています。

<東京地裁平成15年10月6日判決>
借主には賠償義務「なし」。
自宅前の駐車場に置いていたこと、サイドブレーキをかけ窓を閉めてドアをロックしており、自宅周辺で盗難の事例もなかったから、借主には不手際はない。

<東京高裁平成16年3月25日判決>
借主には賠償義務「あり」。
公道に出るための障害物を置かず、容易に盗取することができる状態に代車を置いた、代車には最新のナビ、アルミホイール等が装着され、一見して相当の価値があると分かるのに、代車にシートをかけることもなく丸4日以上も本件駐車場にこれを駐車していたから、借主には不手際がある。


この記事を書いたのは:旭合同法律事務所(名古屋)

愛知県名古屋市にある法律事務所です。

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