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タレント(小倉優子)と芸能事務所(株式会社アヴィラ)との間の専属契約における一方的契約解除の有効性

タレント(小倉優子)と芸能事務所(株式会社アヴィラ)との間の専属契約における一方的契約解除の有効性

タレントは、芸能事務所との間で専属契約を締結して芸能活動をしていた。
タレントは、平成22年11月26日付けの通知を送付し、約1か月後の同年12月31日をもって契約を終了する旨の通知をした。その後、芸能事務所がタレントに対して、このような契約終了は無効であることを主張し提訴した。

裁判所は、
①本件専属契約は、タレントとしての芸能活動の一切を芸能事務所に専属させているが、このような専属契約は、雇用、準委任又は請負などと類似する側面を有するものの、そのいずれとも異なる非典型契約の一種と言える。
②本件専属契約は、タレントが行う芸能活動のすべてが芸能事務所の指示に服するというものであり、その芸能活動はタレント自身の人格と深く結びついた業務であるから、タレントと芸能事務所との間の信頼関係が極めて重要である。そうすると、専属契約の合理的意思解釈により、芸能事務所が社会的信用の失墜をきたすような行為を行うなど、タレントと芸能事務所との信頼関係を破壊するような事由があれば、将来に向かって専属契約を解除できるという契約解除権があると言える。

その上で、
③本件芸能事務所やその代表者は、
タレントの水着姿の写真を承諾なく加工して裸にエプロンを着たような写真にして写真集として出版した、
契約上結婚それ自体は制限されていないのにクライアントの意向であるとしてタレントの結婚を認めなかった、
芸能事務所は脱税で起訴されたがそれは所属タレントの移籍を装うなどして行った悪質なものであり、脱税報道にもタレントの名前が登場しているなどタレントのイメージを毀損しかねない事実があった、
などを認定した上で、
タレントと芸能事務所との信頼関係は破壊されたと言えるから、タレントによる契約解除は有効だと判決しました。

@東京高裁平成29年1月25日判決(判時2355号13頁)


この記事を書いたのは:旭合同法律事務所(名古屋)

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