あおり運転が社会問題に

この記事を書いたのは:旭合同法律事務所(名古屋)

前を走る車に対し、車間距離を詰めて異常接近したり、追い回して進路を譲るように強要したり、ハービームパッシングやクラクションを鳴らし、幅寄せや前方への割り込みを繰り返すなどして、相手を威嚇したり嫌がらせをする行為が「あおり運転」です。

あおり運転は高速道路で行われる例が多く、危険性が高いことから社会問題になっています。

昨年(2017年)6月5日に東名高速下り線で、福岡県の建設作業員が約1・4kmにわたって、乗用車でワゴン車に異常接近したり前方に割り込んだりする「あおり運転」を執拗に繰り返し、ワゴン車に乗っていた静岡県の夫婦が死亡し娘2人が負傷する交通事故を発生させたケースは、社会の耳目を集めました。

その後も、あおり運転による事故や事件は後を絶ちません。

最近では、今年(2018年)2月21日未明、愛知県日進市の東名高速下り線で、茨城県の男性会社員が運転していたトレーラーを、乗用車を運転する男が執拗にあおり、トレーラーの前方をふさいで止めて、側道に停車したトレーラーの男性に「何で、どかないんだ。」と怒鳴ながら、模造刀のような凶器でトレーラー運転手に何回もに殴りかかり、重傷を負わせて逃走するという殺人未遂事件まで発生しています。

あおり運転が原因で死亡などの人身事故を起こした場合は、危険運転致死傷罪で処罰されるのが一般的です。

これは、通常の過失運転致死傷罪に比べると何倍も思い刑罰が適用され、死亡事故だと裁判員裁判の対象とされる重大犯罪です。


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