偽装質屋に対する債権者破産の申立て

この記事を書いたのは:旭合同法律事務所(名古屋)

担保価値のない物を質入れさせて,実質的には違法な高金利でお金を貸す偽装質屋に対して、債権者破産が申し立てられました。

通常,破産は債務者自身が申立をすることが多いですが、債権者も債務者の財産を散逸させないために破産を申し立てることができ、債権者から申し立てる破産のことを債権者破産といいます。

破産の申立の際には,申立人が破産管財人を選任するための予納金を裁判所に納めなければなりませんが,裁判所は初めて国庫仮支弁を認めました(破産法23条)。

この事案では,偽装質屋に多額の預金が残っており、被害回復のため例外的に認めたものと思われます。

消費者被害の場合多額の予納金を求められる場合もあり、画期的な判断だと思います。


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旭合同法律事務所(名古屋)