借入金などの債務は、相続開始(被相続人死亡)時点で、すべての法定相続人が相続分に応じて自動的に相続する

この記事を書いたのは:旭合同法律事務所(名古屋)

銀行からの借入金などの債務は、相続開始(被相続人死亡)時点で、すべての法定相続人が相続分に応じて自動的に相続することになっています。仮に、遺産分割協議書で債務を相続する人が決められていたとしても、銀行はそれに拘束されることなく、他の相続人からも債権を回収できます。

しかし、遺産分割協議で債務の引き受け手を決めることは無意味ではありません。銀行がその内容を尊重してそれに従ってくれることもありますし、また、債務の引き受け手以外の人がやむなく銀行に債務の支払をしたときには、遺産分割協議で決められた債務の引き受け手にその立替金の返還を請求することができるからです。

そのため、相続があった場合、債務も存在するのであれば、できるかぎりその債務を誰が負担するのかも協議した上で遺産分割協議書を作成すべきです。

@納税通信(3526号)参照


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旭合同法律事務所(名古屋)