相続・遺言

受遺者が死亡したら遺言の効力はどうなるの?

遺言者の死亡により相続が開始しても、遺言者の死亡以前に受遺者が死亡したときは、遺贈は効力はありません。
これは民法の条文があります(民法第994条1項)。
その結果、遺言は初めから存在しなかったことになり、法定相続が開始します。

遺贈については民法の条文があります。

ところで、遺言の文言に「相続させる」という遺言が存在する場合はどうでしょうか。

かつては、民法994条1項を類推適用して遺言を無効とする高裁判決と、代襲相続の規定が適用ないし準用されるとして遺言の効力を認め、遺言の相手方とされた者の子が指定された相続分を承継するという高裁判決がありましたが、その後、最高裁判決があり、特段の事情がない限り、遺言が無効になることで決着がつきました。

ところで、死因贈与契約の場合に贈与者より先に受遺者が死亡した場合には、死因贈与契約は無効になるのでしょうか。

これはまだ最高裁判決はありません。民法994条1項の準用を否定して、死因贈与を有効とする裁判例(京都地裁平成20年2月7日判決、水戸地裁平成27年2月17日判決)がある一方、死因贈与を無効とする裁判例もあります(東京高裁平成15年5月28日判決)。

なかなか難しい問題ですね。


この記事を書いたのは:旭合同法律事務所(名古屋)

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