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盗難保険金裁判はなかなか難しい

車両の盗難保険金請求事件は、盗難の事実を直接的に証明する証拠がないことが多く、裁判では、間接事実の積み重ねによる判断をすることになります。
一般的には、

  1. 盗難事件の客観的状況
  2. 請求者の盗難前後の行動等
  3. 請求者の属性、動機等
  4. 保険契約に関する事情

等といわれています(判例タイムズ臨時増刊1161号)。

裁判実例では、一審では盗難という保険事故を認めたが、控訴審では保険事故を否定した実例もあります(名古屋高裁平成26年11月14日判決)。

この事例では、

  1. 車両の駐車状況に関する供述の内容が物理的可能性の点で疑問があって、不自然に変遷し、他の人物との説明と齟齬すること
  2. 請求者の経営する会社の経営状態が芳しくなく資金繰りがひっ迫していたこと
  3. 保険契約に身の回り品特約を付加し、多額の現金や通帳等の貴重品を載せたまま事故報告をしたという言動が不合理であること

等を指摘しています。


この記事を書いたのは:旭合同法律事務所(名古屋)

愛知県名古屋市にある法律事務所です。

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