相続・遺言

未成年後見人指定の遺言があっても親権者変更申立ができる

ある未成年の子供がいる夫婦が離婚し、子供の親権者は母親となりました。しかし、その後、母親は病死しました。母親は生前に遺言を書き残しており、私が亡くなったら、子供の未成年後見人として祖母(母親の実母)を指定する、としていました。

母親が亡くなった後、祖母は遺言のとおりに未成年後見人となりました。しかし、その後、子供の父親が、自分が親権者になるとして、親権者変更の申立をしてきました。

裁判所は、このような親権者変更申立は適法であるとした上で(未成年後見人の選任の前後を問わず親権者変更が可能であるとする無制限回復説を採用したとされています)、子の福祉のために父親を親権者にすべきだとして、父親による親権者変更を認めました。

これは、未成年後見人を指定する遺言があっても、必ずしもそのとおりにはならないことがあることを示しています。未成年後見人を指定する遺言を作るときは、その理由を詳しく書いておくことが必要です。

@大阪家裁平成26年1月10日審判(判時2248号63頁)


この記事を書いたのは:旭合同法律事務所(名古屋)

愛知県名古屋市にある法律事務所です。

旭合同法律事務所(名古屋)の記事一覧はこちら