労働問題

宴会での飲酒も労災にあたる

中国出張のときに開催された現地の中国役人との親睦を図る宴会において、アルコールを大量摂取し、その後、就寝中に嘔吐して、嘔吐物を気管に逆流したことにより窒息死したとして、労災に該当するかが争われた事案がありました。

労働基準監督署は、労働者は宴会で飲酒を強要されてはいなかった、大量のアルコール摂取行為は労働者の積極的な私的行為であるから業務起因性はない、として労災には当たらないと判断しました。

その後、訴訟が提起されましたが、裁判所は、

①宴会は、仕事上の許認可権をもつ中国役人との親睦を深めることのできる絶好の機会であるため、中国人の気分を害さず、また、好印象をもってもらうため、勧められるまま乾杯に応じざるを得なかった。
②中国の宴会では、注がれた酒を飲まないと失礼な行為であるとみられる傾向がある。

との指摘をした上で、
乾杯に伴う飲酒は業務の遂行に必要不可欠であるといえ、労働者が業務上死亡したものと言えるとして、労災を認めました。

@東京地裁平成26年3月19日判決(判時2267号121頁)


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