飲酒運転「逃げ得」許さぬ・証言で飲酒量特定

この記事を書いたのは:旭合同法律事務所(名古屋)

警察署は、飲酒運転で被害者に怪我させる事故を起こして逃げ3日後に出頭してきた男を、その後赤信号無視・事故報告義務違反の容疑で逮捕しました。

事故から3日も経過して飲酒検知をしても、事故の時の数値は分からないと思って逃げていた男に対し、警察は飲酒先の伝票や同席者の証言を集め、男が事故前に飲んだ酒の種類と量を特定しました。

検察は、男の体重や時間経過から体内のアルコール濃度を推計する「ウィドマーク方式」で運転時の数値を割り出した証拠資料を基に、男を飲酒のため正常な運転ができない状態であったとして、危険運転致傷などの罪で起訴しました。
裁判所は、証言による飲酒量特定という立証方法を認め、男に有罪判決を言い渡しました。

2014年5月施行の自動車運転処罰法では、酒酔い運転で交通事故を起こした者が、運転時のアルコールの有無や程度の発覚を免れる目的で逃げるなどの行為を処罰する規定が導入されました。これだけでも12年以下の懲役刑に処せられます。


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