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石綿被害事件での初の企業責任判決

建設現場で作業していた電気工の男性が中皮腫で死亡したのは、元請企業・「中央電設」(大阪市)がアスベスト(石綿)対策を怠ったためとして、遺族が計約7600万円の損害賠償を求めた訴訟の判決がありました。

男性は、同社で働き、住宅建設現場などで電気工事を手がけ、その後、独立して「一人親方」となった時期も同社の下請けとして現場で仕事をしていたとのことです。

大阪地裁は、男性が入社した時期にはすでに建設現場で石綿粉じんが飛散する危険性が認識されるようになっており、会社側は作業員に粉じんマスクを支給するなどの対策をとる必要があったと指摘しました。

男性との雇用関係があった6年間に加え、独立後の38年間についても健康被害が生じないように配慮する義務があった判断し、男性の遺族側に計4400万円を賠償を命じる判決を下しました。

建設現場の石綿健康被害をめぐって企業側による安全対策の不備が認められた判決は全国で初めてです。

2012年12月に国の責任を認めた判決(東京地裁)がありますが、企業側の法的責任については会社が消滅していたり、訴訟になっても和解で決着したりするケースが多かったためのようです。

今後は、控訴審での審理が続くようですので、推移が注目されます


この記事を書いたのは:旭合同法律事務所(名古屋)

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