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戸籍のない子を救う取組み(法務省)

いろんな事情があって出生届を役所へ提出しないまま暮らしている人が、少なからずおられます。

戸籍のない人、住民票のない人は、公的に身元を証明してもらえないため、健康保険への加入、携帯電話の契約、銀行の口座開設もできません。

戸籍がない人でも、一定の条件を満たせば自治体の裁量で住民登録をすることができます。

このたび法務省は、自治体と連携し、生活保護の申請などで自治体の相談窓口を訪れる無戸籍者の実態調査に乗り出しました。

住民票がないため資格の取得も困難で、仕事や住む場所にも不自由な生活を強いられている人の実態が把握されることで、救済対策が確立され、実施されることが望まれます。

ようやく実現する戸籍

2014年5月、NHKの番組「クローズアップ現代」は、戸籍のない子どもたちを取り上げました。

日本には、諸々の事情から出世届が出されず無戸籍状態の人が少なくとも500人以上いると報じました。

「私は30歳になりますが、このたび私の戸籍がようやく実現することになりました。

私の母は、夫の暴力から逃れて身を隠し、大阪の飲食店で働いているうちに店の客だった男性と知り合い、一緒に暮らしていました。

そして私が生まれました。しかし、当時の母は夫との離婚が成立しておらず、「婚姻中に懐胎した子は夫の子とみなす。」という民法の定めがあるため、私の出生届を出すことができませんでした。

私は、血を分けた父母に育てられましたが、私には戸籍がなく、育ててくれた父も3年前に死亡しました。

私は、父の死後間もなく、父の子として認知してもらうための訴訟を起こしました。

裁判所は、母が働いていた飲食店経営者の証言などから、私を育ててくれた父と私の間に親子関係があると認める判決を言い渡してくれました。」

この判決が確定すれば、私は晴れて母の戸籍に入ることができ、私にも念願の戸籍がようやく実現します。(平成26年10月10日大阪地方裁判所判決より構成)


この記事を書いたのは:旭合同法律事務所(名古屋)

愛知県名古屋市にある法律事務所です。

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