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ニチアスのアスベスト裁判で初判断

大手建材メーカー、ニチアスの羽島工場(岐阜県羽島市)に勤務した元作業員2人が、アスベストによる安全配慮義務を怠ったためだとして、計約5940万円の損害賠償を求めた訴訟の岐阜地裁の判決がありました。

原告2名は、工場で石綿と他の原料を混ぜる作業に従事した作業員で労災認定を先に受けています。

原告側は同社が防じんマスクを配るなどの安全配慮義務を怠ったために石綿肺になったなどと主張しています。
被告側は排気装置を設置し、マスクも配布していたと主張しています。

岐阜地裁は、「遅くとも1958年5月26日時点で、石綿の粉じんによる健康被害についての医学的見地が確立しており、同社には安全配慮義務があった」と判断したうえで、「(アスベスト製品の断熱材を製造していた同工場で)安全教育やマスク着用が徹底されなかったことが発症につながった」とし、同社の安全配慮義務違反を認め、4180万円の賠償を命じています。

ニチアスを訴えた石綿訴訟で、元従業員の請求を認めた判決は初めてです。

ニチアスの裁判は、元従業員や遺族らが岐阜、札幌、奈良の各地裁に損害賠償を求めて一斉提訴しましたが、札幌訴訟は12年、同社が遺族に4200万円を支払うことで和解しています。奈良訴訟は2014年10月に原告が敗訴、控訴も棄却され最高裁に上告中のようです。


この記事を書いたのは:旭合同法律事務所(名古屋)

愛知県名古屋市にある法律事務所です。

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