整形外科斉藤究医師とむち打ち損傷の勉強会

整形外科医である斉藤究先生と「交通事故被害」の診療に関する勉強会を旭合同法律事務所で行いました。

本当に勉強になりました。
まず、メンタル面の治療への影響が大きいことを教えて頂きました。

交通事故において同程度の被害があっても、「加害者」と「被害者」では治療期間に大きな差異が生じることがあるようです。
「被害者」の意識が治療を長期化させる傾向が実際に存在するとのことです。

また、交通事故の頸部挫傷(一般には「むち打ち損傷」です)では、神経症状よりも「筋肉」に問題があることが多いとの見解を教えて頂きました。

画像所見では分からない痛みの原因は、実際には「筋肉」に対する治療が必要であるとのことです。

そこでトリガーポイント注射や理学療法士による筋肉のほぐしが大切であるようです。

専門的には、筋膜性疼痛症候群(MPS)と言われるようです。

筋膜性疼痛症候群であるかどうかの診断は、筋膜性疼痛症候群(MPS)の存在自体が日本ではほとんど知られていなく、レントゲン、MRI、血液検査など一般的に行われる検査では目で見える結果として現れないため、一般の医療機関では診断、治療が困難であるとのことです。

斉藤先生は東洋医学の考え方や接骨院との医接連携も重要であるとの意見であり、画像所見のみで痛みの原因を限定的に捉える現在の医療実務への警鐘も伺いました。我々弁護士には「目からうろこ」の状態で新鮮な感動を受けました。

また斉藤先生から色々なご意見を伺っていきたいと思います